聴くだけカウンセリング

マインドセットを弱める方法

ネガティブなマインドセットの作られ方

そもそも、ネガテイブなマインドセット(硬直マインドセット)はどのようにしてできるのでしょうか?

多くの場合、マインドセットは、人が成長する過程において、様々なことを体験し、体験に反応する中で形づくられます。

ひとつは、一番身近にいる大人である、両親の影響によって作られるマインドセットがあります。

両親が、いつも口癖のように、あなたに話していたこと、期待していたこと、強制していたこと、禁止していたこと、

或いは、両親が正しいと思っていたことや常識だと思っていたことなどが、幼いあなたの意識に刷り込まれて、

マインドセットとなるものです。

「良い子でいなさい」、「ちゃんとやりなさい」、「おまえが悪い」、「できてあたりまえ」、「だめでしょう」etc。

繰り返し聞かされる言葉が、心に刷り込まれて色々なマインドセットとなって、心の中にたまっていきます。

もう一つ、強い感情を伴って形成されるマインドセットがあります。

例えば、幼い頃、頑張ってテストで92点をとったのに、親に100点でなければ意味がないと言われて、

テスト用紙を目の前で破られたという体験をしたとしましょう。

頑張って親にほめてもらえると思っていたあなたは、思いもしない親の強い否定の言葉と態度に、

息が止まる程驚き、落胆して「完璧でなければだめなんだ」と強く思って、

これが強いマインドセットとして心に刻まれてしまいます。

こうした強い感情を伴って形成された「完璧でなければだめだ」というマインドセットは、

その後のあなたの言動に強く作用し、変えることが容易ではない強固なものになっていきます。

このように、マインドセットには、

日々の生活の中での刷り込みによって作られたマインドセット(普通のマインドセット)と、

強い感情を伴って作られたマインドセット(感情を伴うマインドセット)の2つがあります。

マインドセットを弱めたり、消したりするには、この2つでは、やり方が変わってきます。

ネガティブなマインドセットを消す(弱める)ためには?

普通のマインドセットを消す2つの方法

幼い頃、繰り返し聞かされた言葉によって、心に刷り込まれてできた

普通のマインドセットを消したり、弱めたりするには、2つの適する方法があります。

一つは、認知行動療法です。

もう一つは、マインドフルネス瞑想です。

それぞれについて、以下にご説明します。

認知行動療法とは

認知行動療法とは、思い込んでいること(マインドセット)を一旦横において、

実際の物事を客観的に見ることによって(正しく認知して)、弱めていく(行動する)やり方です。

認知行動療法にも幾つかのやり方がありますが、マインドインスパイアでは主に、

1.自分との対話を通じて、マインドセットを緩める方法(自己との対話法) と

2.ドラマ形式で、他者からのアドバイスを通じて、マインドセットを緩める方法(認知を変えるドラマ手法)の2つを採用しています。

まずは、1.の自己との対話を通じて、マインドセットを緩める方法を説明しましょう。

例えば、「完璧でなければだめだ」というマインドセットに悩まされているとしたら、

「完璧でなければ、絶対にだめなのか?」、「完璧でなければだめというのは、本当なのか?」

「どうして完璧でなければだめなのか?」、「そもそも完璧とはどういうことなのか?」などの質問を、自分自身に問いかけて、

「いや、絶対にということはない」、「完璧でなくてもいいこともある」、「完璧にできないこともある」、

「完璧にやるように求められているわけでもない」というように、自分で答えていく中で、

常に完璧であることを求めている自分に、そうでないあり方もあることを気付かせ、

だんだんに「いつも完璧でなくてもいい」、「すべてを完璧にするなんて無理」、というふうに、完璧を求める気持ちを緩めて、

完璧を求めたい気持ちがありつつも、自分にできることをすればいいのだと思えるように、導いてゆく手法です。

もう一つ、2.の認知を変えるドラマ手法というのは、DTCC(Drama Techniques that Change Cognition)手法といって、

「私}を主人公とした音響ドラマを聞き、他の登場人物として描かれる天使達と「私」のやり取りを通じて、

「私」が自分では気付いていなかった認知の歪みを知り、徐々にマインドセットに対する認識を変え、

天使達のアドバイスを受け入れて、行動を変えていく過程を追体験をすることで、

ドラマを聞いているあなたのマインドセットに対する認識と態度も変わっていくという仕組みになっています。

認知行動療法は、心療内科などで用いられていますが、マインドインスパイアでは、

認知行動療法の考え方を応用した音声ファイルを用い、日常生活の中で、音声ファイルを聞くことで、

自己認識を変える視点に気づく働きかけを行ったり、

私を主人公としたドラマによる追体験をすることによって、

特定のマインドセットを弱めたり、消したりすることを可能にしています。

マインドフルネス瞑想とは

認知行動療法が、ネガティブなマインドセットの影響に、直接目を向けていくやり方をするのに対し、マインドフルネス瞑想は、心と身体に意識を向けていきます。

マインドフルネス瞑想にも、

1.身体を整えるボディスキャン瞑想 と

2.心を整える瞑想  の2つがあります。

身体を整えるボディスキャン瞑想は、深い呼吸をしながら、身体の各部位に意識をもっていき、

その部位を感じ(熱や重さを感じたり、こわばりや凝りを感じたり、痛みやしびれがあったり、

人によって、部位によって様々な感じがします)、充分感じたら、

その部分から力を抜いて、開放するということを、スキャンニングするように、全身に対して行っていきます。

心を整える瞑想は、同じように深い呼吸をしながら、心の中に浮かんでくる不安や気掛かり、

怒りや悲しみを、ありのまま、善悪の判断を下さずに感じて、

充分に感じることによって、その感情を開放していく形をとっています。

マインドフルネス瞑想は、禅の教えを元に作られており、

欧米でうつ症状の軽減に、大変効果が高いという評価を得ています。

そうはいっても、瞑想に馴染みのある方は別ですが、

普通、呼吸に意識を集中し、瞑想するよう言われて、すんなり出来る人はそう多くありません。

頭の中に色々なことが浮かんで、呼吸を意識することを忘れ、

浮かんでくる諸々のことや、過去や将来のことに気がそれて、そちらを追いかけてしまったり、

眠気が襲ってきて、意識が途切れてしまったり、呼吸に意識を集中するのが難しいことも多いと思います。

マインドインスパイアは、瞑想に慣れない方でも、日常的に無理なく、

マインドフル瞑想を行うことが出来る形にした音声ファイルをご提供します。

音声ファイルの誘導にそって、呼吸に意識を向けて、ゆっくり、息を吸う、吐く、息を吸う、吐く。。。。

違うことが浮かんできたら、呼吸に意識を戻す。またゆっくり、息を吸う、吐く。。。。

音声ファイルを使って、繰り返しマインドフルネス瞑想のやり方を聞いていくうちに

だんだんと呼吸に意識を向けることが容易になり、呼吸に意識を集中することが出来るようになります。

呼吸に意識を集中することが出来るということは、心が落ち着いた状態になっているということであり、

この状態を得ることが出来れば、不安や焦りなどの感情に影響されることなく、

物事をありのままに受け止めることができるようになり、

物事を客観的に見て、自分にとって良い選択をしていけるようになっていきます。

マインドインスパイアのマインドフルネス瞑想は、マインドセットを消したり、弱めたりする土台となる、

整った心と身体を、あなたにもたらすことを可能にします。

感情を伴うマインドセットを消す(弱める)には?

強い感情を伴って、心に刻み込まれたマインドセットは、

「そんなふうに思わなくてもいいんだ」と言い聞かせてみても、

客観的に見れば、矛盾していることだと頭ではわかっても、

その影響は大きく、反射的に働いてしまい、なすすべがないと思われる程の強さを持っています。

例えば、先程の例の様に、親に「完璧じゃなきゃだめだ」といわれて、そのショックによって作られた

「完璧でなければだめだ」という強いマインドセットを持ってしまうと、

何か思った通りにいかないことが生じた時に、このマインドセットが心の中で繰り返しささやき続け

イライラして周りに当たってしまったり、これではだめだと自分を追い詰めてしまったり、

いくら「落ち着いて、出来ることをすればいいんだから」と言い聞かせても、

完璧でなないことに囚われて、焦りと無力感にさいなまれて、身動きが取れなくなってしまい、

やがて、心と身体が耐えきれず、うつ症状を引き起こしてしまいます。

このような場合は、どうすればよいのでしょうか?

マインドインスパイアでは、まず最初に「完璧でなければだめなんだ」というマインドセットについている

強い感情を和らげることから、始めていきます。

心理療法の一つである、イメージ療法の音声ファイルを使い、

光や、水、動物などのイメージを使って、傷ついた心を安らかにヒーリングしてゆき、

心が癒やされた状態になって、マインドセットと感情を切り離すことが出来るようになってから、

マインドセットを、ゆっくり消してゆくアプローチを取っていきます。

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また、感情が強すぎて、通常のイメージでは感情を弱められないような場合には、

退行瞑想などの手法を用いて、イメージの中で幼少期のマインドセットが作られた時期に戻り、

「完璧でなければだめなんだ」と思わなくても大丈夫というように、

幼い自分を感情の縛りから解き放つことで、マインドセットから感情を拭い去って、

マインドセットの影響を弱めていくやり方をしていきます。

イメージ療法を用いる場合も、退行瞑想を用いる場合でも、深い呼吸で、

心と身体が落ち着いている状態が効果的です。

普通のマインドセットを緩める方法で、ご紹介したマインドフルネス瞑想を最初に行ってから、

イメージ療法や退行瞑想を行う方が、効果が高い為、そのようなご提案を行う場合もあります。

強いマインドセットを緩めるには、その強さに見合った、様々な働きかけが必要です。

マインドインスパイアでは、強いマインドセットに対しても、

色々な効果を持つ音声ファイルのご提案をしながら、弱めていく方法をご提供していきます。