アーナパーナサティ呼吸瞑想とは
これは、仏陀が広められたヴィパッサナー瞑想を行う前に、気持ちを落ち着け心を浄化して、ヴィパッサナー瞑想の今に集中する効果を高めるために行われた瞑想法だ。
それぞれの項目を、納得がいくまで行うことで、心を浄化する様々な効果がある。全部で16種類あるが、4つずつ、練習してゆくと理解しやすい。
アーナパーナサティ呼吸瞑想の仕方
最初は、体への気づきを高めてゆく瞑想だ。普通にしていると、とても、体に意識が向くことはないが、この瞑想を繰り返すことで、自分の意識が、体全体に広がってゆくのを感じる。
- 長く息を吸いながら長く息を吸っていることを知る。長く息を吐きながら、長く息を吐いていることを知る。
- 短く息を吸いながら、短く息を吸っていることを知る。短く息を吐きながら、短く息を吐いていることを知る。
- 息を吸いながら、全身に気づく。息を吐きながら、全身に気づく。このように瞑想する。
- 息を吸いながら、全身を静める。息を吐きながら、全身を静める。このように瞑想する。
次は、ボーっとしていると、すぐに、過去や未来のことに意識が行ってしまう人が多いが、そうなってしまっているということに気が付く瞑想だ。まずは、自分の意識に気が付くことが、自分の意識を高めるうえで重要だが、その第一歩の瞑想になる。
- 息を吸いながら、喜びを感じる。息を吐きながら、喜びを感じる。このように瞑想する。
- 息を吸いながら、幸福を感じる。息を吐きながら、幸福を感じる。このように瞑想する。
- 息を吸いながら、思いの形成に気づく。息を吐きながら、思いの形成に気づく。このように瞑想する。
- 息を吸いながら、思いの形成を静める。息を吐きながら、思いの形成を静める。このように瞑想する。
幸せも不幸も、自分に起こった出来事を、自分の心でどのように受け止めるかによる、心に気づき、心を幸福で満たし、心に集中し、心を開放することで、すべての出来事を、ポジティブに受け止めるようになってゆく。
- 息を吸いながら、心に気づく。息を吐きながら、心に気づく。このように瞑想する。
- 息を吸いながら、心を幸福で満たす。息を吐きながら、心を幸福で満たす。このように瞑想する。
- 息を吸いながら、心を集中させる。息を吐きながら心を集中させる。このように瞑想する。
- 息を吸いながら、心を解放する。息を吐きながら、心を解放する。このように瞑想する。
この部分は、仏陀の教えの確信に近い部分だ。ここさえ、心にスッと落ちれば、あなたは、苦しみのない意識になることができる。まずは、すべての物事は、変化しているということを理解する。今が良くても、そのうち悪くなるし、今が悪ければ、そのうち必ず良くなる。そうすると、自分の心から、欲が消え、執着が消える煩悩のない状態が訪れる。何事にもとらわれない自由な心になってゆく。
- 息を吸いながら、あらゆる現象の無常の本質を見つめる。息を吐きながら、あらゆる現象の無常の本質を見つめる。このように瞑想する。
- 息を吸いながら、欲の消滅を見つめる。息を吐きながら、欲の消滅を見つめる。このように瞑想する。
- 息を吸いながら、終息(涅槃)を見つめる。息を吐きながら、終息(涅槃)を見つめる。このように瞑想する。
- 息を吸いながら、放棄を見つめる。息を吐きながら、放棄を見つめる。このように瞑想する。
ここにご紹介したものは、仏陀自身が弟子に教えられ、それがのちに経典となって残っている瞑想法を日本語に訳したものだ。仏教のことを知らないと、少し難しいとは思うが、だいたいの意味は解説してあるので、上記の解説をもとに、実践見てほしい。繰り返し行えば、今想定していないすばらしい感覚が得られる。
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