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大人のADHD:症状別の原因

医学会においてADHDの原因と言われているもの

というのは、医学会では、ADHD患者は、前頭葉がうまくはたらかないため、思考を集中させたり、1つの行動にしっかりと取り組んだりという事が難しくなり、それが、ADHDの原因ではないかと言われ、治療薬としてBDNFなどを使い、脳の神経を成長させ、保護することで、ADHDの症状を緩和したり、さらに、患者の目的意識を高め散漫な注意力を喚起しようとドーパミンを増加させるコンサータ等の投薬により、治療している。

これは、ADHDの症状に対して、それなりの効果があることは認めるが、思考を集中させたり、ひとつの行動にしっかり取り組んだり、目的意識を高めるために、薬を投与しなくても、自分自身で、自分の意識を変えてゆくことで、これらの症状を、現在よりもより良い状態に出来ないものだろうか?

ここでは、ADHD患者の方の具体的な症例をもとに、その原因を潜在意識の観点で検討してみた。

 

ADHDの症状別原因

ここでは、あるADHD患者の記録を基に、ADHDの3つの特徴である不注意、他動性、衝動性のそれぞれの症状別に、考えられる原因と対策をご説明している。

不注意

 

◆子供の頃、学習能力も高く、記録力なども高かったが、テストなどで間違いを見てみると、理解出来なかったり、覚えてなかったりしたことが原因で、間違えた問題は、ほとんどなく、ほとんどの間違いが、勘違いや、自分勝手な思い込みによるものが多かった。

 

大人になってからは >>

上司からの指示を適切にこなすということがなかなかできず、指示を勘違いしたり、自分の思い込みで仕事を進め、上司の叱責を受けることが多かった。

 

原因は >>

上司の言うことを、自分の考え方に近い部分だけに関心を持ち聞いている。

自分の何となくの思いに妙なこだわりがあり、それが正しいと無意識に思い込んでいる。

そのため、上司の指示であろうと、無意識に自分の思いこみに従い行動してしまう。

 

◆子供の頃の誕生日に、子供にしては少しよい物を与えても、すぐになくしたり、不注意で、壊してしまったりすることが多く、子供としては、とても不本意のようではあったが、反省しても、その行動は治ることはなく、両親が、注意する気がなくなるほど、いつまでたってもその状況は続いた。

 

大人になってからは >>

自分のまわりの物に対する注意が散漫で、物を雑に扱い、よく壊したり、なくしたりする傾向は、大人になってもずっと続いている。

 

原因は >>

本人は、まず自分がしたいことを、早くしたいのであって、その方法とか過程とかには、あまり興味がない。

例えば、野球がしたい時に、バットとかグローブとかをどう扱うかということよりも、投手が投げたボールをとにかく遠くへ打ち返したいという思いばかりが先行している。

だから、バットやグローブなどは雑に扱い壊すことも、なくしたりする。

 

 

◆子供の頃は、人形遊びが好きで、2つの人形がいろいろな状況で戦うイメージを自分で作り上げ、ずっと、その戦いをいろいろなシチュエーションで対決をしていた。その一人遊びに集中している間は、他のことにはまったく意識がいかず、ごはんと言っても、寝なさいといっても、納得するまでそれを続けようとしていた。

 

大人になってからは >>

仕事の目的を忘れることが多く、自分が気にかかることがあると、その問題の解消のところに興味がいき、ずっとそれに向かって努力をし続けるが、目的とずれているために、上司、同僚に評価されることはない。さらに、目的達成のために余分な時間がかかってしまい、批判の対象となっている。

 

原因は >>

上司が考える仕事の目的よりも、その目的を遂行するために行う自分の作業の質を上げることや、自分が大切だと思うところをきちんと対応したいと思いが先に立ち、その部分に力を注ぐため、作業の結果は、上司が与えた仕事の目的からはずれていて、さらに、自分の興味の部分を追いかけているため、余分な時間がかかることになる。

 

◆学生の頃、クラブ活動での発表会を、リーダーとしてまとめ役をすることもあったが、発表会までの課題解決や、活動を順序だてて行うことが出来ず、仲間の批判を浴び、本人も、クラブ活動に良いイメージを持っていなかった。

 

大人になってからは >>

仕事や作業を順序だてて行うことが苦手で、どうしても、意識が自分の興味があるほうにいき、上司の叱責の対象になっている。

 

原因は >>

仕事の目的を達成するプロセスが頭になかなか描くことができない理由は、仕事の目的のために何をすべきかということは考えられるのだが、その一工程、一工程のいろいろな可能性や、情報収集に興味が行き、それらを深く掘り下げようという意識が先に行くため、思いついた工程を順番に並べることができない。

 

多動性

 

◆子供の頃、とにかく、じっとしていることが苦手で、ごはんを食べている間でさえ、おもちゃのところへ行こうとしたりしていた。

 

大人になってからは >>

食事のときに、はしを揺らしたり、貧乏ゆすりをしたり、さらに、皆が、料理の話をしていても、自分の会社の話を突然してみたり、落ち着きがない。

 

原因は >>

自分が興味ある事を、早くしたかったり、早く話したかったりという情動が先になり、相手の話だとか、まわりの雰囲気などにはまったく意識が行かない。

さらに、体が、自分がしたいことに対しての準備態勢にすぐ入ってしまうため、体が揺れたり、はしを揺らしたりする。

 

◆子供の頃、大浴場などにつれてゆくと、落ち着きなくいろいろな場所に行き、親が見ていないと、湯船に飛び込んだり、タオルを湯船につけたり、泳いだり、見つけるたびに、注意するのだが、しばらくすると、また同じことを繰り返し、親としては、ゆっくり温泉を楽しむことができなかった。

 

大人になってからは >>

親族も含め多人数で会食などをしても、自分が食べてしまうと、すぐに席を立ち、違うことをしようとする。家の中でも落ち着きがなく、不意に、親の部屋に来るので、どうしたと聞いても、別にと答え、また、自分の部屋に戻ったり、特に意味のない思いつきのような動きが多い。

 

原因は >>

上記と同様で、自分が興味ある事を、早くしたかったり、早く話したかったりという情動が先になり、相手の話だとか、まわりの雰囲気などにはまったく意識が行かない。

さらに、体が、自分がしたいことや思いついたことに対してすぐ行動してしまう。

 

 

衝動性

 

◆子供の頃、サッカーに夢中になり、楽しく遊んでいたのだが、思ったようにいかなかった時に、とても怒り、すぐに家に帰ると、ボールにナイフをさして、パンクさせてしまった。そんなことをすると、次に、もう遊べなくなるなどの考えが浮かばないようだった。

 

大人になってからは >>

通常は、おとなしく好青年なのだが、思ったとおりにことが運ばないと、ドアを蹴飛ばしたり、物を殴り壊したりすることがあった。

決して人はに暴力を振るうことはなかったが、日ごろは、思いやりがあり、人から頼まれると嫌といえないタイプだけに、時に見せる粗暴な態度が、気になった。

 

原因は >>

自分がしたいことをしたいという意識がとても強い。そのため、それができないことにとても腹を立てる。まわりの状況や物事の道理を言われれば理解はできるが、通常は、まったく意識が向かないため、自分の欲望を抑えきれない。

 

◆子供の頃から、学校でも、先生の言うことに真っ先に答える子であり、とても積極的だったのは、よいのだが、他の子の答える番であろうと、自分が答えたいと思うと、すぐにそれを口にしてしまったりしていた。

 

大人になってからは >>

仕事の際、自分自身に過剰な自信があるのか、上司の指示や説明の途中に、かぶせて自分の意見を言うことがあり、上司の不評を買ったりしている。

 

原因は >>

上記と同様で、自分がしたいことをしたいという意識がとても強い。さらに、他者のことはあまり考えていないため、自分がとても能力があり知識があると誤解している。そのため、自分が思いついたことをすぐに口にしたり、さらに、上司であろうと、相手の発言にかぶせて意見を言ってしまう。

 

◆子供の頃から、欲しい物があると必死にそれが欲しいと主張する子だった。

 

大人になってからは >>

自分なりに、何らかの拘りがある物に関しては、お金があろうとなかろうと、借金してでも、すぐ手に入れるようになった。

 

原因は >>

上記と同様で、自分がしたいことをしたいという意識がとても強い。お金のことに関しても、その必要性や、今後のための貯蓄の必要性などを理解する能力はあるのだが、欲しいとなったら、そこに意識が向いていないので、お金がなかろうが、先行き困ろうが、すぐ手に入れるために借金しても買ってしまう。

 

大人のADHDを改善するための自分で出来る方法は?

今回は、大人のADHDに関して、症状別の原因についてまとめてみたが、次回は、患者の方が自分自身でできる治療法をご紹介していきたい。

当サイトでは、潜在意識を変えることで、あらゆる問題に対処でき、幸せになることが可能であるとの信念から、ADHDに関しても、その原因を潜在意識の観点から特定し、対策をご紹介してゆきたい。

【 参考記事:大人のADHD:症状別の自分で出来る治療法 】